【公式】アートオブライフのバルシューレ教室

ドイツが球技を本気で科学した!私たちアートオブライフではのお子様(ベビー~小学3年生)までを対象に「ボール遊びの教室」を運営しております!!ご一読頂き、少しでもバルシューレに興味を持っていただければ幸いです。

バルシューレとは何か?②

皆様こんにちわ!

4月8日より浦和校がスタートしました!

新規開校にも関わらず、多くのお子様の笑顔と汗の溢れる教室になったことを改めて感謝いたします。ありがとうございます。

 

前記事では、バルシューレの起源から始まり、まずはバルシューレとは何か?ということをお話しました。今回はその続きからからです。

[:目次]

  1. バルシューレとは?
  2. バルシューレの運動能力向上効果
  3. バルシューレで、頭も良くなる
  4. 実際のプログラム
  5. まとめ
 

2.バルシューレの運動能力向上効果

バルシューレを開発したハイデルベルグ大学のスポーツ研究所は以下のように述べています。

子供は本来スペシャリストではなく、オールラウンダーである。したがって、大人の世界からコピーした偏りのある負荷を課すような、いわゆる早期専門化はマイナス効果を及ぼす場合が多い。このやり方は、調和的な発達を保証するものではなく、意欲も失わさせる。さらに最高のパフォーマンス生み出す年齢に達する前に登りつめてしまいバーンアウトに繋がるケースも少なくない。ドイツでは今17歳のスポーツクラブ離れが進んでいることを真摯に受け止めなくてはならない。また、一つのスポーツ種目にあまりに絞ってしまうと(継続的・長期的にパフォーマンスを高めていくにしても)最終的に高いレベルに達せずに終わってしまうことが多い。

バルシューレの他の幼児向け運動プログラムとの違いの一つは、各球技の因数分解的な構造となっていて、野球なら野球、サッカーならサッカーといった専門的な競技に移行するまでの基礎作りのプログラムであり、専門的指導のデメリットを徹底的に排除し、最大限に子どもの持つ潜在成長力を活かし、運動能力を向上させていくというプログラムであるということです。なぜバルシューレのようなプログラムが良いのでしょうか?

ロコモの原因に

現実問題として、私たちが教室を展開している浦和のある埼玉県の40%の小中学生がロコモの兆候があると言われています。埼玉県の部活動参加率は90%を超えており、野球・サッカー共に全国でも有数のスポーツ県であるにも関わらずです。ロコモになってしまう要因は二つあると言われています。

  1. 運動不足
  2. 運動のしすぎ(単一的な)

運動不足は想定通りだと思いますが、運動のしすぎというのは意外なのではないでしょうか?もう少し正確に言いますと、1週間に10時間以上(※すいません、記憶違いかもしれませんがこんな感じの数字だったと思います)の単一競技による運動は、体の一部分の酷使につながり、ロコモの原因になっているということです。今までの私たちの感覚では、早い時期から決まったスポーツをずっと続けていたほうが子どもの運動神経が高まると思ってしまいがちですが、こういったデメリットもあるわけです。

アメリカでは

実際、スポーツ先進国アメリカではスポーツの専門化を遅らせようという取り組みがあります。NBAとバスケットボールのアメリカ代表を統括している、USAバスケットボールは、「14歳になるまではバスケットボールだけでなく、他のスポーツをしましょう。そしてもし大会に出場したら、少なくとも1日は休みましょう。さらに1年に一度は心身ともにリラックスさせましょう」というガイドラインを策定しているほどなのです。

国内レベルのプレイヤーと国際的なレベルまで達するプレイヤーの違い

実際、学術的な研究においても幼児期の競技の専門化はデメリットが大きいことだけでないことが分かってきています。(デメリットとしては、早期のドロップアウトバーンアウトに繋がる、故障の増加などが挙げられます)ベルギーのスポーツ医学の研究家が北京オリンピックに出場した選手を対象に調査をしました。結果、国際レベルの選手は、国内・地域レベルの選手と比較して、幼少時代のスポーツ経験が豊富で、小学校高学年から中学校に至るときに適性に合わせた競技を選択していることが明らかになっています。

 

つまり、幼少期においては単一的なスポーツ教育ではなく、バルシューレのような複数の競技を融合させた運動プログラムが必要であると私は考えています。

 

※体操・水泳などは幼少期からやっていないと国際的なレベルまで達しないという報告も同時にありますので、基本的には球技に関してのお話だと思っていただけると幸いです。

バルシューレの学習要素

バルシューレでは、A.戦術 B.コーディネーション C.スキル、未就学児によるミニバルシューレでは、A. 運動系基礎スキル B.技術-戦術的基礎スキル C.コーディネーション基礎スキルという3要素を身に付けるようなプログラムとなっています。これは、球技を徹底的に科学し、球技を実施するにあたって必要不可欠なものがこの3要素に大別されるということなのです。詳しく見てみると、

ミニバルシューレの学習要素

A.運動系基礎スキル

  • 捕る:飛んでくるボールを両手でキャッチし、コントロールする課題の設定。
  • 止める:飛んでくる、あるいは転がってくるボールを足やスティックで受け止め、コントロールする課題の設定。
  • 手でのドリブル:立った状態、あるいは走りながら片手でボールを床に連続的に弾ませる課題の設定。
  • 足やスティックでのドリブル:ボールを足やスティックで操作(ドリブル)する課題の設定。
  • 投げる:両手でボールを相手にパスすることや、ボールを目標に当てる課題の設定。
  • 蹴る:足でボールを相手にパスすることや、目標に当てる課題の設定。
  • 打つ:ラケットやボールを風船で相手にパスすることや、目標に当てる課題の設定。

B.技術-戦術的基礎スキル

  • ボール軌道の推測:飛んでくるボールの方向と速度を推測するような課題の設定。
  • ボールへのアプローチの推測:ボールへのアプローチの方向と速度を推測するような課題の設定。
  • 着球点の推測:ボールに対する構えの位置やボールの捕球点またはインパクト点を推測するような課題の設定。
  • コート上の位置取り:空いている空間を利用すること、味方の為にスペースを作ること、あるいはパスの準備をすることが問題となるような課題の設定。
  • 協働的なボールキープ:ボールを保持し、目標(ゴール)へ近づくために味方と協力してプレーすることが問題となるような課題の設定。
  • ギャップとスペースの認識:「突破」のチャンス、パス、あるいは目標(ゴール)への直接シュートに繋がるオープンスペースを利用する(見つける)ことが問題となるような課題の設定。

C.コーディネーション基礎能力

  • 時間のプレッシャー:最小限の時間または最大限のスピードで行うような課題の設定。
  • 正確性のプレッシャー:できる限り正確に行うような課題の設定。
  • 連続性のプレッシャー:次々と切り替わる多くの運動を連続的に実行するような課題の設定。
  • 同時性のプレッシャー:多くの運動を同時に実行するような課題の設定。
  • 可変性のプレッシャー:環境や状況が変化する中で運動を実行するような課題の設定。

バルシューレの学習要素

A.戦術領域

  • コート上の位置取り:コート上で、適切なタイミングで最良の位置をとることが問題となるような戦術的課題の設定(フリーになる動き/スペースの利用)。
  • 個人でのボールキープ:1対1の状況、すなわち1人の相手と対峙して、ボールキープを確実に行い、攻撃行動に導くことが問題となるような戦術的課題の設定。
  • 協働的なボールキープ:味方と協働してボールキープを確実に行い、攻撃行動に導くことが問題となるような戦術的課題の設定。
  • 個人での数的優位作り:相手の妨害をかわし(時には簡単なフェイントを使って)、数的優位な状況を作り出すことが問題となるような戦術的課題の設定。
  • 協働的な数的優位作り:味方と協働して数的優位の状況を作り出すことが問題となるような戦術的課題の設定。
  • ギャップとスペースの認識:パスや直接ゴールや得点に繋がる「突破」のチャンスを生じさせるオープンスペースを見つけることが問題となるような戦術的課題の設定。。
  • スコアリングチャンスの活用:パスやシュート、あるいは目標ゾーンへの到達などのためのコート上のオープンスペースを、最適なポジション、最適なタイミングで活用することが問題となるような戦術的課題の設定。

B.コーディネーション領域

  • ボール感覚:ボールを巧みにコントロールするようなコーディネーション的課題の設定。
  • 時間のプレッシャー:最小限の時間、または最大限のスピードで運動を実行することが問題となるようなコーディネーション的課題の設定。
  • 正確性のプレッシャー:できる限り正確に運動を実行することが問題となるようなコーディネーション的課題の設定。
  • 連続性のプレッシャー:次々と切り替わる運動を連続的に実行することが問題となるようなコーディネーション的課題の設定。
  • 同時性のプレッシャー:多くの運動を同時に実行することが問題となるようなコーディネーション的課題の設定。
  • 可変性のプレッシャー:変化する環境や状況の条件の中で運動を実行することが問題となるようなコーディネーション的課題の設定。
  • 負荷のプレッシャー:身体的、体力的、または精神的負荷条件の下で運動を実行することが問題となるようなコーディネーション的課題の設定。

C.技術領域

  • ボール軌道の認識:飛んでくるボールの距離、方向、速度を先取りし、知覚することが問題となるような知覚系課題の設定。
  • 味方の位置と動きの認識:1人あるいは複数の味方の位置、走る方向並びに速度を先取りし、知覚することが問題となるような知覚系課題の設定。
  • 相手の位置と動きの認識:1人あるいは複数の相手の位置、走る方向並びに速度を先取りし、知覚することが問題となるような知覚系課題の設定。
  • ボールへのアプローチの決定:ボールにアプローチするために動かなければならない距離、方向、速度を先取りし、決定することが問題となるような知覚-運動系課題の設定。
  • 着球点の決定:ボールに対する位置や距離、および最適なタイミング・場所を先取りし、着球点を決定することが問題となるような知覚ー運動系課題の設定。
  • ボールキープのコントロール:飛んでくるボールをキャッチ、キープし、操作することが問題となるような運動系課題の設定。
  • パスのコントロール:ボールを打ったり、蹴ったり、投げたりするときに、ボールの投射方向(角度)や力の入れ具合を調整することが問題となるような運動系課題の設定。

とまあ長たらしく書きましたが、球技をやってきた方ならピンとくるような要素集だと思います。

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バルシューレの教則本です。
学習要素については、上記のバルシューレの教則本から抜粋させて頂きました。
 

本日のまとめ

いかがでしたでしょうか?本日私たちが皆様にお伝えしたかったことは、

  1. バルシューレはどんな球技にも対応し、その基礎的能力を科学的根拠のあるプログラムで学習することができる。
  2. スポーツの専門化は遅いほうが良い。
  3. 複数習うなら一気に習えるバルシューレを!!
ということです。
運動能力向上効果についてはまだまだ書き足りないこともありますが、長くなってしまったのでここまでとします。最後まで見てくださった方、ありがとうございました。
 
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